2007/07/15

建築造形Ⅰスクーリング2日目

無事台風も小さくなって通り過ぎ、今日の授業も予定通り終了した。

この科目は課題制作がメインであるが、先生達の大変にお話が面白い。今までに実際にそれを仕事にしている「建築家」と言う人からお話を聞いた事はなかったので、自分にとっては文化の異なる外国人の話を聞くように新鮮に聞こえる。



特に興味があるのは「美」についての意識。

自分のような素人には建築家の作った建築の美しさと言うものがよくわからない。巨匠と言われるほど有名な建築作品であっても、そのライン一つ一つについて「それで良い」と判断できないしもっと言えば「他にも方法があったのでは」と疑問に思うこともある。もちろん他の方法と言っても具体的に指摘できるのとは違う、単なる疑問なのだけれど。

今日は「美しい街並み」と言うような場合の「美しい」についての話を聞いた。
要点だけ言うと、以下の2つであった。
1.統一感 (適切な言葉を聞いたけれど忘れた)
2.建築家個人の自分の美観を信頼すること

1.統一感
現在の日本の都市は建物を作る人間が自由勝手に作ってしまっている事によって、統一感ある街並みが生まれる要素が無い。日本は昔からそう言う発想が無かったが、昔はその地域の大工が建てていたので統一感ある街並みは生まれた。現在は住宅メーカーが住宅を作るなどで地域性が無視されるようになったためにその機能が果たされない。また建物を建てる事が経済の問題としてしか捉えられないのもその大きな要因である。
「統一感が美をもたらす」と言う話である。

2.建築家個人の自分の美観を信頼すること
ずっと以前は「比例」などの美の客観的基準があった。現在は建築の流れの中でそう言ったものを用いない、「なんとかism」の中でものを考える事はしない。(これが単なる流行であるのかどうかは後世にわあるのかも知れない。)すなわち、建築家が自分自身の美観を信頼する事から美を生み出すと言うことになる。

これはちょっと事情が複雑ではないだろうか。なぜならその信頼は傲慢とか自分勝手と紙一重かも知れない。もし評価されなければそれはゴミになってしまうかも知れないし、もしその絵建築を他の建築家が読んで汲み取ってくれなければ統一も何もない。街はひっくり返した玩具箱になってしまう。



これ以外にも質問に答える形でいおいろ話を伺うことができたのであるが、あまりにも内容が多岐に渡るために頭の中で整理できず。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

こんにちは。いつも、楽しみに読ませていただいています。この「美」のお話に思わず反応してしまいました。統一感と個人の美観。まさにこれしかないと思いました。すごくすっきりさっくりきました。建築だけでなく自分の部屋、本だなの中の並べ方ひとつにしてもそうですね。たとえばオフィスなどを誰かと共有するとき、個人の美観の違いってやっぱり大きいと思います。そういう時は統一感が大事になるのかな…とも思いました。その統一の優先順位を決めるのはまた個人の美観…と考えていくとちょっとへびがしっぽをくわえたようになってしまっていますが・・・。
また楽しみに読ませていただきます。

orang-u さんのコメント...

いつもどうもです。
「へびがしっぽ」、なるほど。
私はまだまだこれには悩み深きものを感じますよ。