2007/12/14

互換CAD その続き



progeCADと言うのを見つけた。少し前に記事に書いたintelliCADの仲間である。

写真左側のWindowで開いているのは"AutoCAD2007体験版"、右側が"progeCAD 2008 Smart!"。両者ともAutoCAD LT 2007体験版で作成したDWGファイルを開いてみた。(両者ともデフォルト設定のまま。)

日本語フォントがprogeCADで少し太く見える意外は色も全て同じように見える。モデル空間ばかりでなくペーパー空間の表示も継承されている。コマンドアイコンはデフォルト設定の違いで表示されている数がprogeCADの方が少し少なめになっている。アイコンの形は少し変えられ、著作権に抵触しない配慮がなされてはいるが一目でそれとわかるものになっているようだ。

適当にキーボードから2Dの作成コマンドを(アイコンからではない)幾つか入力してみたが、progeCADの挙動はAutoCADのそれと何も変らなかった。progeCADの画面だけ見ていたらAutoCADと勘違いしてしまいそうだ。

未だ詳細にチェックしたわけではないので全くこれで良いかどうかは分からないことに注意。



入手方法
入手元はProgeSOFT社
このサイトのLanguageからEnglishを選び、次に出てきた画面左端の Site Areas の下の Smart! をクリックして出てきたページから個人使用に限り無料でダウンロードして使用できる。

登録
但し、インストールして起動する時にユーザー登録が必要。登録時に氏名と住所とメールアドレスを聞かれる。メールアドレスに対してシリアル番号とオーソライゼーションコードを送ってくるのでそれを登録すれば使える。

制限
1.付属する建築その他用のブロックのライブラリの中から各15個(最初に使用したもの)しか使用できない。しかしこう言ったものはメーカーが用意してくれているものを使うか、自分で作れば良いので問題ない事かも知れない。
2.AutoCADで作図した図面にAutoCAD専用フォントが使用されていた場合、文字化けが発生することがあるらしい。(これは他のintelliCADでも発生すると聞いている。)もしAutoCADを持っている(ライセンスを持っている)ならば、そのフォントのパスを指定すれば良いとの事。ライセンスが無い場合は変換テーブルを自分で書いて似たフォントを使用すれば良いとのこと。
3.メニューなどが日本語で無いこと。



追加
上記「制限」のうちの文字化けの問題はAutoCADのフォントが無いことによるが、Autodesk社のサイトから無料でダウンロードして使用可能な「DWG TrueView™」の中にもAutoCADシリーズと同等のフォントが含まれるのでこれを使用できると考えられる。

使用方法は「DWG TrueView™」をインストール(登録だけは必要)して、インストールしたフォルダにあるFontsフォルダをprogeCADのフォントに指定する。Tools->Options->Paths/Files(タブ)->Fontsの項目で指定。

注意:DWG TrueView™のFontsフォルダとその中身をコピーして使用するとライセンス違反となる可能性がある。使用にあたってはDWG TrueView™及びprogeCADともに自己責任で。

都市計画学の試験結果

都市計画学の試験結果が来た。
「B」だ。

どうもレポートも試験もこの科目はダメだったようだ。
しかしあれ以上何を書けば良かったのやら。

2007/12/06

祈り



メキシコ料理店で昼を食べた。
27Fの大きな窓からは街が見下ろせる。海上に広げられた埋立地には知らない間に随分と建物が多くなっていた。この埋立地は観光地の目玉であり新しいオフィス街として、市が鳴り物入りで造成したものだ。

ここに出来た最初の建物の一群は港の街のイメージに合わせて帆船の帆の形、そこに連なる靴かのものは海に向って屋上の形を傾斜させたものなどであった。このままの方法論で行けば、それが美しいかどうかは別として統一感ある海に開けたビル群による新しい都市の予測が成り立っていたと思う。

だが今現在、その予測は裏切られているようだ。その後に埋立地に入る企業は少なくなり、市長が大手企業に頼み込んで本社機能を移転させたように聞いている。そんな努力によって長い間空地になっていた土地に次々とビルが建ち始めた。だが時を置いて立ち始めたそのビル達は当初のビル群とはデザイン上何のつながりも持とうとはしていないようだ。

今やそこは元海であった所のようではない。たくさんの屏風のように林立したビル群に遮られて海の痕跡は内陸部からは確認できないようになってしまった。一目でそれとわかるオフィスビル、通信関係企業の建設した大きなアンテナの付いたビル、そしてマンションである。

一目でそれと分かるのは、もちろんどこにでもある四角い、そして蜂の巣状の穴が細かく規則的に並ぶビルに、オフィスビルであれはガラス窓が空を反射させているし、マンションであれば個別空調機とベランダが付いている、所謂見慣れたものだからである。


こう言う風景を眺めるのに飽きたところに、メキシコ料理店の窓の横にある陶器の人形が目に入る。多分安い土産物であろう。だが土産物であってもその形は、きっと何かを表しているのだろう。それが何であるか良くはわからないが全くデタラメに作ったような気はしない。

昔の人はこう言う物を何らかのために作ったのだろう、とだけ想像される。何かのために。何かとは願いであろうか、祈りであろうか、それとももっと別の何かかもしれない。豊かな実りを望んだのか健康であろうか死後の事なのか、我々が神社に賽銭を投げたりするのと同じかどうかはわからない。いずれそう言ったものであろう。

彼らはその願いや祈りに相応しい形を作らんと粘土を捏ねたのだろう。頭の羽根、クチバシ、首に掛けた何か、装飾品。きっと希望に相応しいものであったに違いない。

そこにはきっと、我々がこんなに大きな建物を造るときには気にする事の無い、いや気に掛けることすら忘れた祈りや願いが込められているのであろうか。



そんな事を考えていると、最近聞いた建築家の言葉が何かしら、単に機能についてのみ言っているに過ぎないのでは、と感じてしまうのである。

2007/12/05

西沢立衛のサイエンスカフェに行ってきた

横浜国大のサイエンスカフェに行った。
講師は西沢立衛氏。「新しい建築をめざして」と言う題であった。


簡単なまとめ

西沢氏が建築を作る上で気にしている事。
1.建築の使われ方、使い方。
2.環境との関係。
 2-1.環境に合う事。
 2-2.環境に与える事。

西沢氏が自らの建築に求めるもの。
1.開放性
2.明るさ
3.透明性
4.シンプルさ(複雑なことを整理したいと言う個人的な感覚らしい)

個別の建築に対しての説明があったがそれはここでは割愛。
(雑誌を探せば書いてあるだろう。)


西沢氏の印象
我々 (つまりこれを読んでいてくれるあなた) からそう遠くない位置にいるのではないかと感じる。壮大な理想、難しい思想など、そういったものは一切無く、上に書いたようにもっと単純な事を追求している印象なのである。

建築を学んだ大学生がうまく大人になった感じ、とでも言うべきだろうか。「そのまま行ってる」と言ってわかってもらえるだろうか。学校で学んだ事を、毎日自分なりにきちんと考えているんだろうと思えてくる人なのだ。

話を聞いていると、それは我々がテキストや先生達から得たものの延長上にあると言う感覚がある。


以前、伊東豊雄のところで思ったのは、最近の建築家は作る人じゃなくて、使う人ではないかと言う事。作る人はちょっと前の巨匠達で、巨匠達はだいたい枠組になるものは全て作ってしまった。そして皆死んでいった。今の建築家はそれを勉強して使っているように思う。

西沢氏を見ていても、そう言う時代なのかと思う。
批判的な意味では無く。

成績票が来たら

成績票が来た。
成績票と言っても試験結果ではなく、履修状況連絡票と言う現在までに履修した結果がまとめて書かれた表である。

これによれば、レポートでA、試験でBであった建築環境工学が総合でAになっていた。試験結果が全てかと思っていたら総合評価はレポートも加味した別のものであったらしい。棚から牡丹餅(ぼたもち)、得した気分だ。

2007/12/04

構造力学Ⅰの結果

構造力学Ⅰの成績がたった今、届いた。
「A」だった。

よかった。

”三年寝タロス”さんが優秀賞

「こんな家に住みたい!埼玉の木の家・設計コンペ2007」において、同じ大学で学ぶ通称”三年寝タロス”さんが優秀賞(学生の部)を受賞した。

おめでとうございます。

次回会うときにインタビューしてみようと思う。


作品の写真は下記。
建築なアレコレ -2007.12.03

みんなのコンペ!

以前コメント欄で書いたバーチャルコンペをmixiで始めた。
初回のお題は「表参道ヒルズ」だ。
安藤忠雄にアイデアで勝てると思う人は参加すべし。

みんなのコンペ!
(リンクはmixiのIDをお持ちの方しか入れません。)

*****************以下、コミュニティの説明*****************

誰でも参加できるmixi上のバーチャル建築コンペです。
早く言えば ”コンペごっこ” です。


概要
管理人が「お題」を出しますから、アイデアを考えてコンペに応募してください。
「お題」は現実に在って誰でも知っている建築物ですが、もしその建物が作られる時のコンペに自分が応募していたら、どんなアイデアで応えていたでしょう?と言うものです。
つまり「有名建築家の作ったあんなのより、自分のアイデアのが上だろ!」って感じです。


簡単な応募方法
「お題」を見て、「自分ならこうする」と思ったアイデアをラフスケッチ、言葉などを描いてコメントに書き入れるだけです。イラストだけ、言葉だけでもOK。何しろアイデアの意図が伝わればそれでいい。

紙に絵を描く -> デジカメで撮る -> アップ!


参加資格
誰でも参加できます。建築関係以外の方もでOK。


ご注意
他人の作品を批判しないでください。
作者への質問はしてください。
前に出した人のアイデアをパクるのはOK。ただし、そのままではなくてより良くなっている事。
逆に、パクられるようなアイデアの方が良いかも。
ウケ狙いOK。
一人何回でも応募可。
締め切り無し。
審査せず、順位もつけず。


その他
考える時間は30分以内ではいかが。
だって、時間があるほど勉強が先に進んでいる人に有利でしょう。初心者のアイデアの中にも良いものがあるかも知れないですから。ここはできるだけ完成度の低いところで平等に勝負といきましょうよ。


お題への希望は募集
この建物を「お題」に挙げて欲しいと言うのがあったら、それは専用のトピックにコメントで入れてください。運がよければ取り上げます。



<ちょっと複雑な趣旨説明 (暇な人だけ読む)>

.現実にある建築物を見て回ることが建築を学ぶ上で必要です。
しかしこれに関して我々は批判するか賛辞を送るしか、現実的には方法はありません。しかし本来それは建築家のすべき事ではなくて、評論家のすべき事です。もしあなたが建築家を目指すなら (または、すでに建築家であるなら) 必要なのは、批評を心に留めておくことにして、形にすることではないでしょうか。

と言うわけで、あの有名建築家への批評の代わりにもっと良さげな「提案」を皆に問うてみてはいかがでしょう。


やり方(案)
1つのトピックに1つの「お題」を設定します。
「お題」は現実に存在する建物です。誰もが知っているものを選びます。

この建築物の代わりに「自分なら何を提案しますか?」がお題です。

用途はその建築物とほぼ同じで考えます。
法的規制は考えません。
提出するもの(コメント欄に書くもの)はラフなアイデアスケッチ、または言葉、及びその両方を基本とします。平面図、パースなど描きたければそれも不可とはしません。意図が伝われば何でもOKとします。

注意点
アイデアを考えるにに30分以上かけない。
一人何回でも応募可。
締め切り無し。
審査せず、順位もつけず。

批判コメントは不可。(奇抜なアイデアを潰すためにやるのでは無いから。)
アイデアに対する質問は可。
誰でも参加できる。建築関係に限らない。

2007/12/02

現代建築論のレポートを郵送

やっとのことで完成した現代建築論のレポートを今日、郵送した。

読み返してみると、紙の枚数が多いだけで案外大した事はない。がっかりだ。
昨日と一昨日で半年分の原稿とイラストを再度点検し、稚拙な内容と雑な文体を少しはどうにかしたはずだった。なのに改めて読み返してみるとそれほどでもない。嫌になってA4封筒に収めて隠す。そのまま郵便局で計量して終わりにした。

235gで35円。第4種郵便物でよかった。
紙レポートにしては自己最高記録だ。が、質を量で量ることはできないのである。

安藤忠雄に関するちょっとした事


写真:安藤ストリートの建設中の建物


よく囁かれる事に「安藤忠雄は建築士の免許を持っていないのではないか」と言うのがあるが、安藤忠雄はちゃんと建築士であるらしい。めでたしめでたし。(何がだ!)


写真:仙川の集合住宅の屋根部


この屋根にはパラペットが無いようであるが、雨水の処理はどうやっているのだろう?ご存知の方、教えてください。