2007/07/07

国立西洋美術館を見てきた



唯一日本にあるル・コルビュジエ作品、「国立西洋美術館」を見てきた。

驚いたことに建物内部で写真撮影可だ。但し、ストロボとシャッター音は禁止。


写真はその内部通路。頭上のアルミサッシのような部分も当初は展示用通路であったとのことだが現在は倉庫のように使われているらしい。それにガラス裏からの照明ともなっている。その部分の高さは手を上に伸ばしてあと10cm程度の高さだったから、モデュロールの一番上の高さよりは少し高い位だと思われる。前回森美術館に再現されていたル・コルビュジエのアトリエ等の実物大模型では手を頭の上まで伸ばして立つと、丁度指先が天井に触れたから少し違うのは確かだ。

全体としてはなるほど、プロムナードだ。正方形の角を曲がる度にちょっとづつ展示スペースが違っていて軽い迷路感覚がある。美術館自体がアイデア段階より小さくなったためか、それとも所々に外側向きの窓があるせいか、全く自分の位置がわからないと言う事ではない。天井は高い部分と低い部分が交互に現れて、高さ方向にもリズムが付けられているようだ。ただ、その事によって壁面に制約が生まれるので展示したい美術品のレイアウトが自由にできないのではないか、と心配になる。

他の美術館では高さ方向にはかなり余裕を持たせていると思われるが、ここはそれとはずいぶん違って空間がこじんまりしている感じである。だが、建物自体がそれほど個性を主張しているでもなく、展示してある美術品が目立たないと言うこともない。

これに接続された前川國男氏設計の新しい展示室は天井にかなりの余裕があって広々としている。続けて見ることになるのでどうしてもそのコントラストが目立つ。後者の方が普通の美術館のように思える。ノーマルに近いと言うか個性が無いと言うかはわからないが。もちろんどちらが良い悪いと言うのではないけれど。

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