2008/06/07

CADⅡスクーリング 3日目

CADⅡ


今日で終了。



この課題は抽象的な領域や空間とその関係を表現するものであった。

領域や空間を作ると言えばどうしても壁などで囲まれたものを作りがちだが、建築において空間や領域と言えば、それは物理的なそれを指すこともあるが、どちらかと言えば心理的なそれを指すものだと思われる。

壁や柱や天井や床のテクスチャの違いなどでそれは行われる。それを見て建築物の使用者はなんとなく「ここ」や「あそこ」を認識すると考えられる。そう言った効果を狙って構造物を配置するものであって、単に機能で分けたり区切ったりするだけではないはずだ。


そこで、最小限の努力(とも言えないほどの労力)で壁を3枚だけ作ってみた。
壁面はそれほど多くの物理的空間を作り出してはいない。その代わりにどの方向からも入り口らしきものが見えるようにしてある。この入り口はそこから向う側がちらりと見える。壁の湾曲はこちら側ではなくて向こう側を向いているから、さもあちら側が囲われた空間であるかのように装っている。

だが、実際にその入り口を通って向こう側へ言って見ると、実はもうそこには何も無い。すなわちこちら側から見ている時だけに空間は存在し、言って見ると逃げ水のように無くなってしまう空間なのである。


これを視線の流れの中にできるカルマン渦と言ってみた。
カルマン渦は流れと物体によってその下流側にできる丸い渦である。流れがある時だけ物体とは離れた場所に存在するが、流れが止まればそこには何も無くなってしまう。これは建築とそこに発生する心理空間に似ている。


説明があまりうまくなかったし、ちゃんと空間らしきものを作らなかったのでこれで評価が悪くても仕方ないな。

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