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コンテンツ概要
2009~2013年:建築物と建築についての雑記です。
2007~2009年:大学の課題に関するノートです。
2007/08/26
川越の街並みとライトの明日館
川越の一番街商店街。(川越市)
パタンランゲージを使って街並みを整備した商店街。改築したり新築した建物も元々ある「蔵造り」に習って建てられていたり、大正時代の洋風建築(中身は木造なので看板建築とも言える)があったりで見た目、なかなか特徴ある街並みになっている。
細部を見ると観光用に偽者を作った感じがしないでもないが、それは生活とこの形の建物がどう関わっているか、つまり表面の形だけなのかそれとも生活のスタイルに関わるものなのかが一度の訪問ではわからないために何とも言いようがない。
大正時代の建築だってもともと看板建築であるし、それにこうする事で商売が成り立つのであれば深く考えなければ生活密着型の街造りなのかもしれない。しかも元がこうであったのだから、全くの作り物でもないわけだ。
パタンの1つに「職住一体」と言うのがあるために、お店の裏と2階はほとんど住居になっている。お店には住居が付いているので、観光客が多くなったからと言って大資本のチェーン店が入り辛いのだと考えられる。これは地元の人にチャンスを与える形の活性化の成功例じゃないだろうか。他の街の活性化ではしばしば、消費地は作られるが地元にビジネスチャンスを与えるものにはならない。手っ取り早く成功していて無難な企業の店舗を誘致するだけだからだ。この点で川越のやり方は凄い効果を得ているのではないだろうか。
フランク・ロイド・ライトの明日館。(池袋)
日本初の2x4建築だそうだ。見た目が鉄筋コンクリートのようだったので誤解していた。だから壁をたたくとポコポコする。
この建物を正面から見ると屋根の上に向こう側の高層ビル群が見えてしまってとても風景に調和してはいない。これができた頃(1920年代)は屋根の向こう(北)には木が茂っているだけだったそうで、もったいない事だ。ただ建物の内側から色の無いステンドグラスを通して庭側(南)を見ると芝生と2本の桜の木が青々と葉を茂らせていて落ち着く雰囲気だ。壁や天井や床やテーブルの色も良く合う。
これをネタに現代建築論のレポートを書こうと思う。
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2 件のコメント:
川越(一番街商店街周辺)は、廃れ行く商店街が行政や学者の協力を得て「観光地化」という町興しを行った。とても感心したが、商店街活性化の代表作、最高傑作がこの程度しか出来ないのかとの気持ちもある。
蔵や仏閣がある限定された地域のみにこの67のパタンランゲージは有効であり、すぐ隣の地域はどうなるのか?他の地域への発展が見えない限界を感じる。
この様な視点から町並みを見たことがなかったので、大変勉強になり楽しかったです。
日本の場合は街おこしと言うとどうしても経済面の事を第一に考えますし、今回の川越は商店街が行ったのでからどうしても観光地化するなどして「お金が入る町並」にとなってしまうのでしょう。
こう言う事例でいつも思うのが街の組織化された団体はだいたい商店街です。団地でのように住民組織と言うのはあまりありません。そうするとどうしても行政も商店街とやりとりするのが効率的でそっちへ引っ張られるのではないでしょうか。
お金になるならないでない、その場で過ごし易い街と言うのが理想的だと思います。家の周辺には無関心で休日には環境の整った観光地に行くような分割志向は本当のところ良くないように思います。居るだけで良い街であれば、鉄の扉で仕切られた内と外の関係がだいぶ変わるのではないでしょうか。
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