2007/08/07

ルイス・カーンが未だわからない

ルイス・カーンについてDVD(「My Architect」 邦題「ルイス・カーンを探して」)を見たり、いくつかの資料を読んでいるが、なかなか掴めない部分がある。


モダニズムの中に位置する建築家なのか、そうでないのか。

人「壁くん、僕は外を見たいんだよ。君に穴を開けていいかな。」
壁「何だって? 僕は今まで君のために家を支えて来たじゃないか。そんな僕に穴を開けるって言うのかい。」
人「でも僕は外に素晴らしい世界があるって知ってるんだよ。」
それで壁は穴を開けられ、穴を広げて眉石で補強されて窓になった。
その後、壁から柱が分離して産まれる。

こう言う説明はル・コルビュジエと似ていて当にモダニズムなのだけれど、ルイス・カーンは組積を用いるし、コンクリートは使っても鉄無し。平面は四角が多用されている。なのに四角が生産効率上完全に合理的な配置に置かれるわけでもない。


「ルイス カーン 建築家の講義」ルイス・カーン 丸善
これを読んでみたら、建築の造り方のような事は全く語られていない。建築を造る時にその求める建築の意味を掴むことだけが重要と強調している。この本は全くその事だけが書かれている。ある意味参考になるがまだその形の意味を導き出す事ができそうにない。


「ルイス・カーン 光と空間」ウルス・ビュッティカー 鹿島出版会
この本ではタイトル通り、ルイス・カーンの光の効果についてのみ触れている。これも一つの本質なのかと思うが、平面については全く触れていないので別に資料を探す必要あり。それに文字数が少なすぎる。これを読む以前に予備知識が不足していた。

「ルイス・カーンの全住宅」斉藤裕(さいとうゆたか) TOTO出版
平面を解説しているがルイス・カーン本人の意図が全然読み取れない。これを読む以前に本人について研究すべきだし、著者には申し訳ないが写真集としての意味しか感じられない本だ。

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