建築構造学Ⅰのレポート課題2(1)の、「鉄骨構造」と「鉄筋コンクリート構造」の歴史と変遷について調べた。
概要
(1)材料の歴史
鉄
18世紀初頭:鉄の精錬にコークスが使用されるようになる。
18世紀半頃:銑鉄の大量生産が可能となる。
19世紀中頃:鋼鉄生産ベッセマー法。
19世紀末頃:連続製鋼法。
コンクリート
18世紀末頃:水硬性セメント使用。
19世紀初頭:ポートランドセメント。
19世紀中頃:パリで鉄網コンクリート住宅販売。
(2)鉄骨構造
●18世紀末から19世紀にかえて橋などのエンジニアによる建築物が作られる。(建築家によらない)
●建築家によって鉄が本格的に注目されるのは19世紀末から。
●19世紀末~20世紀アールヌーヴォーで伝統にとらわれない形状で鉄材が使用される。
●19世紀末~ロマン主義でも伝統様式に鉄、ガラスなどが使用される。
●19世紀末~アメリカ高層建築で「鉄骨耐火構造」、その後20世紀中頃に「チューブ構造」。
(3)鉄筋コンクリート構造
●19世紀末建築家ウィリアム・ウォード、鉄筋コンクリートによる自邸建築。
●1890年シマン・タルメ(鉄筋コンクリート+レンガ壁)構法。
●1900年パリ万博で多く使用。
●1911年三井物産ビル。
●1968年霞ヶ関ビルにて「柔構造」。
(4)派生した構法
●1921年日本興行銀行ビルにて「鉄骨鉄筋コンクリート構造」。
近代以降の「構法に焦点をあてた建築史」は資料が少ないようです。どうしても「様式」「思想」が主に語られる時代なので拾い出すのはかなり面倒くさい。下の参考書はその点で少し読み易いものだと思います。
参考書
「近代建築史」桐敷信次郎 共立出版
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