朝日新聞、今日の夕刊のbe-eveningの中の「エチエンヌのクールジャパン」と言う記事のサブタイトルは「電信柱と電線」だ。
電信柱の上にグレーで放熱板のようなヒダヒダの付いた変圧器とそこからグニャグニャ波うちながら四方にに延びる電線の縦長の写真も掲載されている。
この記事は外国人記者から見た日本について、特に日本人が意識しない日本について書いているもので、タイトルは"クール"となっているのだが、日本人から見るとこの写真はどう見てもクールじゃない。
今回の記事の中の記述もこう言うものを「日本に来て初めて目にした」とか「日本ではあたりまえ」とか「どこにもあって目に付きやすい」とは書いているが、決して"クール"とは書いていない。それに、日本のマンガやアニメが世界中で親しまれるようになってリアルな日本を知っている(つもり)の外国人から見ると、そのリアルな日本の風景は"学校の校舎の四角い建物"、"似たようなつくりの戸建てがズラッと並ぶ住宅街"、"音を立てて上下する踏切"、"小さな店が軒を連ねる商店街"なのだそうだ。
これらは日本人がもう"仕方ないな"と思って何も考えずに受け入れてしまっているものばかりだ。街路の上空にグニャグニャと通っている電線だって、家に電気を運んでくれるものだから仕方ないし、四角い学校だって少ない税金で6年間通わせてもらうだけのもので仕方ないし、戸建住宅だって狭い土地と通勤時間と金額から考えたら仕方ない。踏切がカンカン五月蝿くても駅のアナウンスがしつこい位に五月蝿くてもそう言うことは全部機能的に仕方ない。
街がそんな状態なのに持ってるバッグがルイ・ビトンだったり、とやたらに高価だったりするのもさらにクールだったりして。
生きているうちに日本の風景はクールになるんだろうか。
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