2009/06/07

Back side of "Lot10 "


BukitBintang はクアラルンプールの銀座と言って良い街だ。その中央交差点脇にグリーンモンスターのようなショッピングコンプレックスLot10(ロット・テン)がある。

Lot10はその交差点側が正面になっていてそちら側からの風貌はデンとして弧を描く緑の威容(または異様)なのであるが、実はこのビルは"デン"で済むほど単純な形はしていない。裏側には立体駐車場も付いていれば別の敷地が入り込んでいて大きく欠けた部分もあり、しかも裏に行くに従って敷地自体がスロープしている。"デン"と見えるのはそちら側のそう言う意匠を作って取り付けただけなのだ。

そして中身はグニャグニャしたステンレスに輝く大きな吹き抜けになっていて、どこかサイケなどこか70年代から見た未来のような面白さがあるものになっている。但し構造的には多分普通の鉄筋コンクリートラーメンであろうと思われるがそうした構造の単純さを感じさせない勢いを持っている。


今回載せたこの写真はLot10のモノレールの通る大通りに面した南西側、広い歩道とこのビルの敷地の境目がわからないように入り混じった感じになっている部分である。

規則的に並んだビルの丸柱と歩道の樹木が混在する。他ではノッペリした形状のビルのこの部分だけは歩道に面する部分のみ多少複雑にえぐられ、そこに階段とモノレール駅へのデッキが絡まるように配置されている。それにより年中暑いこの国であるにも関わらず林の中のような涼しさを感じさせている。

もう古い建物であるが色も含めてなかなか野心的な造型だったのではないだろうか。



※Lot10の正面写真は観光ガイドまたはインターネットで検索すると出てくると思われますので載せません。建築としては有名ではありませんが観光地としては有名ですので、ぜひ検索してみてください。

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