新ブログ「もんく+a : reloaded」へ移行し、建築仲間Team OBASUの活動記録を投稿します。
リンクは右の欄のリストにあります。
(2021年~)
アイデア等全てのコンテンツの引用やコピーはご自由に。
コンテンツ概要
2009~2013年:建築物と建築についての雑記です。
2007~2009年:大学の課題に関するノートです。
2009/07/04
ARCHIDEX09 @KL
クアラルンプールのKLCCコンベンションセンターで行われている"ARCHIDEX09"を見てきた。
残念ながら世界の建築家の講演には参加できず。(スケジュールなどいろいろあって。)
コンベンションセンター全体を使っての展示(TradeDayとPublicDayの2日間)のみ見てきたが、中身は建材、家具、設備などの展示だけで建築事務所もデザイン系の展示も無しであった。それでもマレーシアでの一般建築における嗜好が見て取れるようなものが多く展示されていて、それらは日本では見られない物が多かった。概して高級指向でデコレーション指向だ。
アイランドタイプの大型キッチンの展示ブースで若いセールスマンにある質問をしてみた。
「マレーシアにはマレー系、インド系、中国系など多くの民族がいてそれぞれ生活習慣がみな違うはずだけれど、このシステムキッチンはどのあたりをターゲットにしているの?」
「大丈夫、みんなこのモダンスタイルが好きだから。」
そんな話をしている横でインド系の若い夫婦が興味深そうに営業マンに何か質問をしていった。これは韓国LGの製品でステンレスのキッチンテーブルから電動で液晶モニタがせり出して来る、びっくりするようなスペックのモデルだ。
これまでマレーシアのいくつかの住宅メーカーのカタログを見て不思議だったことは、まさにこの事。
どのカタログ、模型を見てもどうも生活感が無い。カッコいいけれどもまるでテレビドラマで見るような現実感の無いデザインとレイアウト。広いリビングとそれを取り囲む独立した多くのベッドルーム。マレーシアの住宅はベッドルームの数と広さとデザインの"モダンさ"がスペックであるらしい。南北すら示されないのに部屋からプールに直接つながるデッキがあったり迷路のような形に刈り込まれた植え込みがある。
他のブースでも同じ質問をしてみたが、返ってくる答えは同じだった。
高い発展段階にあるこの国では住宅に求めるものはかつての日本がそうであったように未来指向であって、伝統や習慣のようなものではないのかも知れない。"かつて"と言ったけれども今の日本も未だスペック主義であることには変わりないだろう。収納の多さや部屋数に対する価格で選ぶのだから。生活と言うようなことを真剣に考えなくても家は建つのだろうし、かえって考えない方が商売にはなる、などとネガティブに考えてはいけないのだろうか。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿