今日から6日の試験に向けて試験モードに入る。
卒研の方はしばらく中断。手は休んでも頭は少し動くだろけれど。
1.公共建築の規模
a.規模単位
施設の規模を表す単位として用いる。図書館なら蔵書数、集合住宅なら戸数のようにタイプによって異なる。これは用途が同じであれば機能単位ごとの使用面積がほぼ決まっていることによる。
b.面積単位
規模を表すより、どちらかと言うと質を表す。例えば大学図書館では7~30㎡/席に対し、公共図書館では3.5~10㎡/席と席あたりの使用面積は小さい。同じ図書館と言うタイプにおいてどのような性格の図書館であるかを示すものである。
c.利用圏
利用者の居所から施設に至るまでの広がりを距離で表したもの。これは施設の性格や類似施設の有無、地域特性交通等の環境要素によっても異なる。一般の公共図書館の利用圏域は1~1.5kmとされているが、大学図書館では学内の者しか利用せす利用圏域はごく狭い、また専門図書館では利用率は低下するが利用圏域は広い。
2.ライフサイクルコスト(LCC)
ライフサイクルコスト=イニシャルコスト(20%)+ランニングコスト(80%)
新築時のコストは建物のすべてのコストの中でそれほど大きくはなく、その後のコストの方が大きい。従ってメンテや改修に費やすコストが大きすぎるようでは建物は継続して長期間使用されず、建て替えられてしまう。その場合、施主が支払うコストは小さくとも廃棄物の発生、環境などの(金銭に換算されるもの、されないもの含めた)社会的コスト負担が増大してしまう。
3.公共空間における利用者の動線計画
省略
4.公共施設への住民参加
20世紀の公共建築は、作る者(官)と使う者(民)と言う関係の中で造られてきた。
a.法令によって決められているから造る。
b.地域特性を考慮せず他地域と同等にするために造る。
(c.公共投資の対象として造る。)
などにより、
d.使用者の要求水準に合わない。
e.予測した需要と異なる使われ方をされる。
などの問題が出る。
住民参加型とすることで、
a.規模と質を適正なものとすることができる。
b.運用管理体制も適切で利便性あるものとなる。
c.コスト(税金)の最適化が図れる。
※但し、公共の空間は需給バランスのみによって造られるべきものではない。非常時に備えるものであったり、少数の者にも機会を提供するものである必要があるからだ。
5.生活圏の規模とコミュニティ施設の関係(種類や機能)
※この課題はテキスト(「建築計画を学ぶ」(理工図書))の32章がメインであるが、この章の文章はとても読み難い。一つの節の中にいくつかのセンテンスが入っているが、それらの関係が示されないまま文が進んでいってしまう。前のセンテンスが次のセンテンスの根拠になるなどの繋がりが必要であるはずが、単に並べてっかれているだけだ。文章が下手なのである。
コミュニティ施設に要求される課題は、
a.伝統的地域集団の文化の継承
b.地域住民の学習活動支援
c.地域住民の交流と地域活動の振興
などであり、具体的には、町会、自治会、協会、協同組合、管理組合、趣味のサークル、共同学習、地縁行事などのコミュニティによる発生行為に場所を提供することである。
これらのコミュニティ活動はそれぞれ居住者の生活に基づいた生活圏域の中で行われる。
居住者の生活圏域は一般に以下の4つのレベルに分割して考えることができる。
a.基礎生活圏:住居周辺
b.一次生活圏:地域周辺
c.二次生活圏:地区
d.三次生活圏:都市
しかし、これらの分割は地理的距離や行政上の区分のみに規定されるものではない。伝統的な集落単位、祭礼行事に参加する地区単位、買い物や遊興娯楽の利用圏、都市計画上の地区単位、などが重層的に錯綜して存在することも考慮せねばならない。また、他の施設との距離、施設までの時間距離についても検討を要し、それらは人口密度、対象面積、施設需要、利用者属性などから検討される。加えて、地域拠点地区、小学校、鉄道駅、ショッピングセンター、公園等の通常の生活の中で立ち寄る施設や地域との関係の深さ(心理的距離)も考慮して施設位置やその要求される機能を設定すべきである。
コミュニティ施設の類型は以下のようなものがある。
a.地域行政センター
行政サービスを地域毎に補完する意味で設置されるもので、高齢者支援施設などが例である。
b.生涯学習専門施設
社会教育のための施設
c.住民の拠点施設
特に集会のための施設である。
d.各種専門施設
ホール、体育施設、展示やギャラリーなどの特定機能を有する施設。
上記は各々その対象とする生活圏域に応じた規模とされる。例えばcの住民の拠点施設であれば、地域や地区レベルでは公民館、都市レベルであれば公会堂のように規模を変えて設置される。
6.小中学校の運営方式と配置計画
運営方式
a.総合教室型
b.特別教室型
c.教科教室型
d.オープンシステム
7.美術館、博物館の一般構成と展示機能の課題
(1)一般構成-省略
(2)展示機能の課題
a.できるだけ多くの人に見てもらいたいと言う公開性と、貴重な財産を保存すると言う管理性・安全性(閉鎖性)の相反する要素をどう言った方法で両立させるかを解決しなければならない。
b.ホワイトボックス型とするか個性のある展示空間とするか
これは一般に良く言われる問題で、両方とも採用されて実際の美術館になっている。見せる機能だけのことを考えればホワイトボックスで充分だが、見る人間の居る環境の事まで考えると個性的なものにしても良いように思われる。だが、それが展示物への制約になってしまわないかと言う問題も残る。
c.光の問題
展示物が自然に見える光、また上記の問題に関連して鑑賞者にとって心地よい光をどう作り出すか。展示物の違いによるセッティングのし易さやコストにも関連する。
d.構成の問題
さらに鑑賞者にとっての鑑賞環境を考えるときに、べったり作品が置かれているだけの空間ではなく適当なお大きさに分断してリズムを付けるなども必要ではないか。
e.見る以外に必要な環境
触れる、体験する、他人と共同して行うなど、多様な機能が必要になることも考えられる。
8.コンサートホールと劇場の違い
コンサートホールの主眼点は音を聞くこと、劇場では舞台上の動きを見ること。これにより違いが発生する。
主に違う点は、a.舞台、b.客席 である。
a.舞台
コンサートホールでは劇場に比べて制限が少ない。
劇場は観客に見えない部分に仕掛けが必要である。(例:プロセニアム形式)
劇場では演じられる内容によって舞台開口部の寸法がほぼ決まっている。
b.客席
劇場では舞台からの視距離によって客席の形状はほぼ決まる。
コンサートホールでは客席は音響効果に影響があるため、形状より音響性能にとって重要。形状そのものは音響コントロールができれば自由度がある。
残響は劇場では0.9sec程度と短く台詞が明瞭に聞こえる必要があるが、コンサートホールでは残響1.5sec程度と長めでどの場所でも均一である必要がある。
9.社会福祉施設の名称と概要、高齢者福祉施設に求められる機能
(1)社会福祉施設の名称と概要
高齢者福祉以外の社会福祉施設を入れると多種あり。大きく分けて以下の3つ。
a.社会的弱者支援施設
・婦人保護施設
・児童福祉施設
・母子福祉施設
・保育園 など
b.高齢者支援施設
・老人福祉施設(各種)
b-1.老人保健施設
b-2.特別擁護老人ホーム
b-3.デイサービスセンター
b-4.ケアハウス
b-5.グループホーム
(b-6.ホームヘルパーサービス <-施設を伴わない)
上記は保健系と福祉系に分かれる。(サービスとしては医療系もあるがここでは割愛)
それぞれ在宅および施設でのサービスのどちらか、または両方を提供する。
c.身体的弱者支援施設
・身障者更生援護施設
・知的障害者援護施設
・精神障害者社会復帰施設 など
(2)求められる機能
省略
10.オフィスビルのコアシステム
省略
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