2008/12/01

卒研のテーマ確認

卒研の進捗が遅いので先生から宿題で「何を研究・何を設計したかを、3つ簡潔に上げよ」(ゼミブログにコメントする)とのこと。これは12月13日に提出するパネルに用いる内容だ。


こんなふうに書いてみた。

都市の隠れた秩序と自由、そして未来へ
(JR川崎駅東口におけるケーススタディ)
1.”中間領域”への疑問
2.変異を起こす空間造り
3.Artificial Nature (人の創る自然)



中間報告では「都市の隠れた秩序と自由」で終わりにしていたが、それだけでは単に建築を用いた"表現"のみになるような印象があるので、未来への提言を印象付けようと"そして未来へ"を加えた。実際、パネルの中でこれを作ることによって未来はどうなると予測できるのかを明記したい。

1."中間領域"への疑問について
もともと、このテーマを始めたのは街と建築物のあいまいな構成に興味があったことからだ。建築と言う物はその土地の機能を限定するために造るもので、それはそれで目的を達成するのであるが逆に人間の行動までも規定することになる。美術館では鑑賞し、図書館では本を読んだり勉強し、ショッピングセンターではショッピングをし、オフィスでは仕事をすると言ったように。

ただ、そうなると目的を持ってその建物に入る以外の事は何も無く面白くも何ともないので、建築家たちは通常設計する建築物に中間領域を設ける。中間領域は建築物本来の機能を持った部分と街との中間にあたる部分で建築物への導入部分であり建築物へ入り易くするものでもあると思われるが、この機能の確定しない部分で何か予期せぬ事が起こることを期待して造られるものである。(詳しくは巨匠たちの書いたものを読む方が良いのでここまで。)

疑問なのは、その予期せぬ何かが本当に起こせるのかどうかと言うことであって、その事は先日書いたのでこれも省略。

調査の結果、建築物に付いている中間領域ではほとんど何も起きないだろうと言う結論に達し、その理由はこれも以前に書いたが、建築物にある中間領域はあくまで管理されたものであって....そう言う場所では人間は行儀良く想定された振る舞いをするだけと言うこと。

ではどんな空間なら変な事をする人間が現れるかと言うと、原っぱのようなところじゃないかと予想した。(以下省略)


2.変異を起こす空間造りについて
これがデザインになるもの。


3.Artifical Nature (人の創る自然)について
デザインの要素を示す言葉としてこれを用いてみた。
人は街を人工物で埋めようとするがなぜか植物も植える。それが心地良いと感じるからだ。木や花の色や形は人間の意図とは無関係な造形を作り出す。上空にある雲などもそうだ。人間は何もかも意のままに制御して思い通りにしようとするようだが、実はそうでない勝手に生きている植物や動物が好きなのだろうと思う。

良く見れば街についてもそうなのではないだろうか。例えば、鉄道のガード下の赤提灯街やこの川崎のような混沌とした街は秩序無くできてしまったようなものであるが、人はそこに集まる。街には木が枝を伸ばすのに似て見た目にはわからない法則に支配されて育つものではないだろうか。それを作り出しているのは人間であると言うのに。

再開発と言う手法はそれとは全く反対に単一の秩序をもって行われる。たしかにキレイで便利で良いのであるがそこには何か欠けるものがある。それがArtifical Natureなのだろう。
.....

Artifical Natureは「人工の...」ではなく、「人の創る...」の方が良いように思う。
人と言う生き物の性質によって形作られる、のような意味を持たせたいから。


(だいたいこんなストーリーになるだろう。)



追加
もっと分かり易くとのコメントをいただいたので修正してみた。

都市の隠れた秩序と自由、そして未来へ
(JR川崎駅東口におけるケーススタディ)
1.人と人との間に変化を起こす空間の研究
2.自然発生の原理による新しい建築の方法
3.イベント広場を中心とした市民のための自由な空間の提案


さらに修正

都市の隠れた秩序と自由、そして未来へ
(JR川崎駅東口におけるケーススタディ)
1.人と人との間に変化を起こす空間の研究
2.混沌とした街の構造をそのまま用いた新しい建築の方法
3.イベント広場を中心とした市民のための自由な空間の提案

(※イベント広場は保留)

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