2009/10/05

Cave-dwellers

Cave-dwellers : 穴倉生活者

日本人は穴蔵に住んでいる。

その穴蔵の中でビクビクと怯えながら生きている。
小穴から外の様子をうかがっている。
小穴とはテレビとかインターネットとかそう言ったものだ。
新聞でも雑誌でも良い。

頑丈な扉で閉ざされたその穴蔵に入れば生きていくために必要な物は全てある。
時々の補給を怠らなければその穴に何年も籠もっていることができる。
誰とも会う必要はないし、誰かの侵入を心配することもほとんど無い。
実際にそうして籠もって生き続けている人も多くいる。
だから穴蔵の内部は完璧である。
その意味では最新の原子力潜水艦の内部空間に近いかもしれない。


これは特別な誰かの事ではない。
引きこもりと言われる得意な行動を信条として生きている人たちだけの事ではない。
日本人ならほとんど誰にでも当てはまる。

我々はいつもビクついて生きている。
他人がどうであるか、社会がどう流れているか、何が流行しているか、みんなはどう思っているか。
そして他人が自分をどう見るか。

流行の服を身につける。流行の物を持つ。誰もが知る大学に入る。誰もが知る会社に入る。資格を取る。目立つ行動や言動を慎む。生活や身だしなみや行動や持ち物や言動など、全てに他人から見てみっともないと思われないかどうか自分自身をチェックする。良いも悪いもプラスもマイナスもポジティブもネガティブもその方向は誰かによって決められていてそこから外れる事のないように気をつける。自分には関係ないと思っていても成功と言うものや理想や上下関係などを意識しているのならば、そこから逃れることはできない。そうして一生ビクビクしながら生きていかなければならない。


そんな生き方にとって現在の日本の住まいは最適だ。穴蔵は最適だ。たくさんの収納、広いキッチン、便利な家電製品、快適な家具、そうした内向きの完璧さが丁度良いのである。


さて、それが未来においてもこのままで良いだろうか。怯えながら暮らしているうちに世界はどんどん変化して小穴から見える世界はどんどん先に行ってしまうだろう。そんなつまらない事に気を取られている暇は無いのではないか。他人の評価にビクついている暇があったら何か自分でする事があるのではないのか。生き方が先か、建築が先か、それはどちらでもかまわないが何か先に進める必要はあるだろうと思う。穴蔵を出て光の当たる場所に出るべきなのだろうと思う。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

おひさしぶうりいね


マンキーです


なるほど


「穴」ですか


私は 建築はむしろ穴倉であってほしいし


そこにウゾウムゾウが


土足で入ってきたら


成敗してしまいますなあ


穴にもいろいろあって



ブラックホールのように無限の可能性を秘めているもののあるでしょうし・・・


実際世の中、どちらが穴の内か外かもわからない場合もありますし(狂気と正気とか)・・・



そして最近の環境問題じゃありませんが


地球自体 閉鎖系といわれていますし(とすると地球自体一つの穴倉ですが)


むしろ閉じられた空間のなかで



いかに開けた世界を想像かつ創造できるかでしょうなあ(千利休ですか・・・)


とかっこつけつつ


でも


オラングさんの言いたいことはわかりますよ



でも



人は自分勝手に穴倉に入ったり出たりしているんでしょう


ただ


こちらがどうしてもその人が必要な時は


ひっぱりだして


DNAを植え付けたい



そんな気分になるのでしょう




でもそれは強要になる・・・



建築も同じなんでしょうね



人々を穴倉から引っ張り出せる魅力のある世界を構築できるか


建築で表現するなり



とにかく



社会は閉塞していますね



魅力的な 「光のあたる場所」を創造したいものですな



マンキー 

orang-u さんのコメント...

マンキーさん
初めて(?多分)まともなコメントありがとうございます。

私が危惧するのは2点ありまして、1つは穴蔵の方式が遺伝(半強制的に)してしまうこと、2つめはこうしているうちに日本が世界に取り残されていくだろうとの予測です。

遺伝の方は、もしこんなビクビク生活が自分だけの好みの問題で済むなら良いのです。でも人は家族をつくり子供を産みます。親は子供に"世間の基準に届くようにせよ"と育てます。多くの子はそれができるようにがんばろうとしますが、できないと自分をダメな人間だと思うことも多いものです。これにはいろいろな弊害があります。自分でない何かに"なろう"とするのはどうなのでしょうか。

2つめは、もう現実のものになってきていますね。勤勉だった日本人は過去のものになりつつあり、今は誰もまともに勉強したりはしませんし、それはそれでも良い場合もありますが、だからと言って本気で幸せにもなろうとしません。自ら幸せの形を考えるのは余裕ある先進国の人間の責任でもあると思いますが、ただ台風が頭の上を過ぎるのを待つばかりのようなやりかたでは無理ではないでしょうか。

匿名 さんのコメント...

わたしは


オラングさんみたいな人が好きでしてね


実際 身近にあまりいませんよ



オラングさんのような素敵な人は



オラングさんの何がって 行動や考えがです



わたしもよくふざけてますが



ちゃんと人を見ていますよ



とにかく 人生一度きり



オリジナリティというか



無個性な社畜的でないものの



もしくは 日常に埋没されることに恐怖をもつものの


模倣というものに恐怖と嫌悪をもつものの


もしくは 人をねたむしかできないことに恐怖と嫌悪をもつものの


試練というか


宿命というか



2:8でいうと 8のほうの連中に




オラングさんのような考え(DNA)をわからせようとしても



所詮無理です


植え付けたとしても 血液型不適合で自己崩壊するでしょうし


きっと発狂して泣き出しますよ



とにかく



楽しく 頑張りましょう



私は 見ていますよ



お互いに頑張りましょう!




絶滅しないように



DNAをぶちまけよう!



マンキー 非社畜

匿名 さんのコメント...

しかと・・・


それはかなしいもの・・・


オラングさんの戦略とは・・


しかと 


カリスマ性


そして・・・


では


マンキー マンキー