建築設計Ⅱ-2、前川國男邸の保存と活用の成績が到着した。
結果は「A」だった。
講評では、コンセプトとプレゼンテーションにオリジナリティはあるが、コンセプトと建築の間に距離があり過ぎるので飛躍する一歩前の段階で説明が必要だとの事。
この「説明」と言うのは言葉での説明で良かったのかそれとも図によるものにすべきか、ちょっと今は思い付かないが、確かに既存建築物と新規建築物の違いを明確にしようとした意図がそう見せてしまったのかと思う。今回は設計のカラーをモダニズムの再解釈としたために、絵で分かってもらえるだろうと不親切なプレゼンにしてしまった事もあるが、本当はそのあたりが表現力の弱さだろうし卒研でも悩んだ点であると反省せねばならない。
講評ではこのあたりを具体的に書いていただいている。
「ヴォリューム化とは近代化であり、前川自邸とはその間に揺れるコルビュジェ建築と日本的伊勢の軸組がコンセプトのヒエラルキーにトップに来た後で、構成の方法論に行くべきだが、プレゼンテーションでは逆になっている。」
(「ヴォリューム化」で始まっているのは提出した設計中で既存建築物からヴォリュームを取り出して評価した事に対して言われているため。)
全くその通り。軸組についてはこれも分かるだろうと思い目立たせるだけで説明を省いてしまったことに寄ると思われる。不親切であるし、ヴォリュームについての説明は図で入っていたから、「なぜそこから入るのか?」と思われるのは当然だったろう。やはり前川邸を評価するには順を追って軸組から入るべきだし、それをプレゼンではきちんと言うべきだった。
こう言うプレゼンにも、単に見た目をどうにかするだけでなく、きちんとした論理性を見せる必要があるのだと再認識、かつ反省させられものがあった。的を射た厳しい評価はたいへんありがたいものだ。
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